福岡の百道にあるフラダンス教室。本場フラダンスの動きをひとつひとつ基礎から教えます。

　クム ウルヴェヒ・グエレロは、1958年11月19日、ロドニー・ベンジャミン・グエレロとして、マウイ島ワイリクで誕生しました。両親は、ハッピーバレーのベンジャミン・グエレロとハリイマイレのオルガ・ブエン。7人兄弟姉妹で最年長のクム ウルヴェヒは、ハッピーバレーのＧ・グエレロの店主、父方の祖父母ジョージ・グエレロとマリー・カバクンガン・グエレロに主に育てられました。

　ワイリクのセントアントニ―スクールに入学後、クム ウルヴェヒは、カフルイスクールへの転校を機にスクールバンドに参加。ウエオカ・ロイ先生の下、コルネットの奏法を習得しました。

　ヤブイ・キヨシ先生からウクレレの指導を受けたのは、クム ウルヴェヒが7年生の時のことです。
1973年、カフルイのマウイ高校に入学したクム ウルヴェヒは、ハワイアンクラブの合唱部で活躍し、毎年春のコンサートで歌を披露。1976年高校を卒業しました。卒業した年の秋、ロバーツハワイに就職。24年にわたり忠実な社員として、旅行業界に関する知識を深め、多くの役職につきマネージャー業務を経たのち、マウイの旅行部門でスーパーバイザーを務めました。

　この期間もクム ウルヴェヒのハワイ音楽への愛が揺らぐことはありませんでした。マウイニュースに掲載されていた、ワイリクで伝統的フラを学ぶクラスの広告に応募したのは1977年のこと。クム ウルヴェヒは、ここで同志であり友人でもあるクム ケアリイ・レイシェルと出会い、ケアナエ出身のクム ぺケロ・デイから指導を受けました。

　1980年、クム ウルヴェヒは、クム ケアリイとともに、フラスクールを設立。「Halau Hula O Ka Makani Wili Makaha O Kaua'ula」は、最高のハーラウとして高い評価を得、マウイの地でフラを継承していることで知られていました。クム ケアリイとの二人三脚は20年続きました。

ロバーツハワイの仕事をこなしながらも、長年にわたりハワイ音楽とフラの研鑽を積み、その思いを深めたクム ウルヴェヒは、1985年から1995年、キヘイとワイレアで行われた、ルアウショーのいくつかで、クムフラ、編曲家、音楽監督を務めました。

　1995年、クム ウルヴェヒは初のアルバム「Ka Manawa Pono」を発表。ナ･ホク･ハノハノ･アワードで、最優秀男性ボーカリスト、最優秀アルバム、最優秀新人賞の3部門にノミネートされました。

そして、2001年に発表した2枚目のアルバム「In My Heart」では、同アワードで、最優秀男性ボーカリスト賞を受賞。2009年発表の3枚目のアルバム「Na Mele Hula Aloha」では、最優秀ハワイアンミュージックアルバム賞、ライナー・ノート賞、ピープルズ・チョィス賞を受賞しました。

　2018年に発表したクム ウルヴェヒ4枚目のアルバム「E Mau ana ka Ha'aheo - Enduring Pride」は、「フラ珠玉の名曲集」と、既に高い評価を得ています。

クム ウルヴェヒは、よく「天使の歌声をもつ」ともいわれています。

　クムフラ、レコーディングアーティストとして36年以上の輝かしいキャリアを誇り、ニューヨークのカーネギーホールや日本の東京ドームなど、世界各地の名だたる会場でも演奏してきたクム ウルヴェヒ。米国内、カナダ、日本、ヨーロッパを飛び回り、ハワイの地元でも演奏活動を行っています。マウイアート＆カルチャーセンターで2年毎に開催されるソロコンサートは素晴らしい舞台演出で、毎回チケットは完売となっています。

　クム ウルヴェヒは、文化と伝統音楽の継承を通じ、フラ、詠唱、言葉、ハワイの伝統儀式を教え続けています。また、北海道、東京にも日本校をもつ、クム主宰のマウイ島ハーラウ・フラ・カウルオカラーは、誇りと敬意に満ちたフラを広く伝えています。豊かなフラの知識、そして伝統的なハワイ音楽の継承者という役目を担うクム ウルヴェヒは、地元団体や大学生から講師としても招かれるなど、常に第一線で活躍しています。